年数が経つにつれてだんだん目立ってくるトイレの汚れ、でも壊れてるところは見当たらないし…
トイレの便器は簡単に壊れるものではないので、交換のタイミングに迷ってしまいがちですよね。
交換のタイミングはいつ?
トイレを新しくしたいけど何から始めればいいの?
この記事ではトイレの交換を検討されるあたって確認しておきたいことや、新しいトイレを選ぶポイントについて詳しく解説していきます。
目次
1:トイレの交換時期
トイレの交換はいつごろから検討するのが良いのでしょうか?
陶器製のトイレ便器の寿命は非常に長く、傷がついたりヒビが入ったりしない限りは何十年という単位で使用可能です。
大切に使われているご家庭では新築から30年以上経過しても問題がないケースもあります。
しかし、陶器部分は壊れていなくても部品の故障やパッキンからの水漏れ等のトラブル、お掃除しても黒ずみや臭いが消えないなどの問題が発生することが多く、経年劣化により使い勝手が悪くなっていくために10~20年で交換時期がやってくる場合が多いです。
設置から10年以上が経過しているトイレではメーカー部品を伴う修理がおおむね不可能になるため、タンクやウォシュレットが故障したタイミングで交換を検討されるとよいでしょう。
それ以外では、においや汚れが気になり快適な使用が難しくなって交換されるケースが一般的です。
毎日使う場所だからこそ、不便を感じた時が交換を検討するタイミングといってもよいでしょう。
トイレを交換するメリット
お手入れが簡単になる
最新型のトイレは従来のものと比べて格段にお手入れがしやすくなっています。
汚れが付着しにくいコーティングが施されていたり、自動洗浄機能がついていたり、汚れのたまりやすい段差やくぼみが取り除かれていたり…
面倒なトイレ掃除の手間を減らせるのはうれしいポイントですね。
節水・節電に繋がる
最新式のトイレは節水性能に優れており、従来型のトイレでは(大)1回あたり13ℓの使用水量であったのに対し、最新式のトイレでは(大)1回あたり5ℓ程度の使用水量になっています。
数回の使用では大きな効果は感じられませんが、10年間使用することを考えると8万円ほどの節水効果が期待できます。
節水効果について先に知りたい方はこちら⇒
節電効果について先に知りたい方はこちら⇒
あるとうれしい便利機能が満載
最新式のトイレには、従来のトイレにはなかった便利な機能がたくさん搭載されています。
例えば、夜間トイレに入った際に眠気を覚まさないやわらかい光で室内を照らす【夜間照明機能】、使用後に自動で洗浄・脱臭を行い便座ふたを閉じる【オート便座機能】など…
「新しい機能の付いたトイレにしたい」というプラスな理由でリフォームされることもあるくらい、魅力的な機能が満載です。
2:トイレを交換したいと思ったら
まずはご自宅のトイレの状況を確認しましょう。
どんなトイレにも自由に交換できるわけではなく、ご自宅の状況によって選べる機種が変わってきます。
また、「○○が不満」「○○を改善したい!」というポイントを洗い出しておくと、特にトイレ全体のリフォームを検討されている場合に優先順位がつけやすくなります。
ご自宅のトイレはどのタイプ?
ご自宅のトイレはどのタイプに該当しますか?
交換ができないということは基本的にありませんが、場合によっては床や壁を同時にリフォームする必要があったり、本体とは別に追加で部材が必要になったりする場合があります。
組み合わせトイレ |
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給水タンクと便器がわかれている、なじみ深い形のトイレです。排水管の位置によって【床排水】【壁排水】の2種類があり、それぞれ対応するトイレに1日で交換することが可能です。 便器の状態が良好であれば、便座部分だけを交換する選択肢もあります。 |
和式トイレ |
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古い住宅に見られるタイプです。 組み合わせトイレ・タンクレストイレ等への交換が可能ですが、和式トイレから様式トイレに交換される場合は床・壁のやり替え(床の段差解消や配管の移設、コンセントの設置など)が必要になるので、施工期間が2日必要になります。 |
三角コーナータイプ |
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コーナーに三角型のタンクがついているタイプです。 組み合わせトイレ・タンクレストイレ等への交換が可能ですが、設置スペースが広く必要になります。 タンクを取り外した際、既存のタンクを止めていたビスの穴や壁の変色が目立つため、タイル壁の補修や壁紙の同時リフォームをおすすめします。 また、止水栓が高い位置についているため、取換用止水栓等の部材が別途必要になります。 |
排水位置・排水芯を確認しよう
トイレは製品ごとに排水位置が決まっているため、ご自宅の排水管の位置によって設置できる・できないがあります。
新しく設置するトイレを選び始める前に、あらかじめ以下の2点について把握しておくと、機種選びがスムーズになります。
排水位置について
現在普及しているトイレは排水管が床についているか壁についているかで「床排水」「壁排水」の2種類に分けられ、ご自宅のトイレがどちらのタイプであるかによって設置できる機種が限られてきます。
見分け方はとてもカンタンで、 トイレ内に排水管が見当たらない場合は「床排水」、排水管が壁に向かって露出している場合は「壁排水」です。
排水芯について
排水芯とは、排水管の中心から壁面もしくは床面までの長さのことです。
床排水・壁排水のどちらであるかによって測り方が異なるので注意しましょう。
- 【床排水の場合】
壁面から排水管の中心までの長さを指します。 - 【壁排水の場合】
床面から排水管の中心までの高さを指します。
【床排水】
排水芯の種類【床排水】 |
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【壁から排水管の中心が200mm】 1995年以降に設置された住宅用トイレは、排水芯が200mmに統一されています。 [床排水/200mm]のトイレが設置可能です。 |
【壁から排水管の中心が200mm以外】 アジャスターを使うことで排水芯を移動することなく交換することができます。 [床排水/リモデル用]のトイレが設置可能です。 |
【壁排水】
排水芯の種類【壁排水】 |
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【床からの排水管の中心が100~120mm】 マンションなどに採用されることが多いです。 現在の新築はこの規格に統一されています。 [壁排水/120mm]のトイレが設置可能です。 |
【床から排水管の中心が148~155mm】 比較的古い公営住宅などによく見られます。 排水管に傾斜がある場合はこのタイプです。 [壁排水/155mm]のトイレが設置可能です。 |
排水芯は便器の型番でわかる!
排水芯は見た目での判断が難しく、特に床排水タイプでは排水管が見えないため計測が困難です。
便器の脇などに印字されている型番を調べるとそのトイレの排水芯がわかるので、まずは便器の型番を探してみましょう。
型番がはがれてしまっている場合や判断が難しい場合には、施工スタッフが確認いたしますのでご安心ください。
ややこしく感じますが、排水芯は壁排水・床排水にそれぞれ2種類ずつしかありません。
便器の型番が分かれば簡単に判断できるので、難しく考えなくても大丈夫です!
それでは、次は新しいトイレの選び方について解説していきます。
3:トイレの選び方
まずはトイレのタイプを選ぼう
トイレは、大きく分けて「組み合わせ便器」「一体型トイレ」「タンクレストイレ」の3種類に分けられます。
価格・デザインそれぞれにメリット・デメリットがあります。
トイレの見た目や使い勝手、価格に大きく関わってくる要素なので、まずはどのタイプのトイレがいいか考えてみることをおすすめします。
組み合わせトイレ
便器とタンクがセットになった本体と、別売りの便座(ウォシュレットや操作リモコン)を自由に組み合わせて設置することができるトイレです。
価格は便座部分の機能性に左右されるため、機能を削ればお求めになりやすい価格での交換が可能です。
従来のモデルでは便器の外側、特に排水トラップが通っているタンク下に凹凸が多く、ホコリなどの汚れがたまりやすい形状でしたが、近年のモデルではサイドカバーにより改善されています。
メリット
- 他のタイプと比較してお求めになりやすい価格帯
- 組み合わせる便座によって様々な機能を選ぶことができ、必要な機能を取捨選択できる
- タンク上部の手洗いあり・なしを選べる
- 便座部分が故障した際に、便座のみでの交換が可能
デメリット
- タンクに貯めた水で清掃を行うため、連続で使用すると水量が足りなくなることがある
- タンクがあるためスッキリとしたデザインにならない
- 凹凸が多く汚れがたまりやすいため、他のタイプと比べてお手入れが大変
一体型トイレ
便器・タンク・便座がすべて一体でつながっているトイレであり、一体感のあるデザインが特徴です。
組み合わせタイプと違いタンクが樹脂でできているため、陶器特有のツヤ感がないのは好みがわかれるところです。
便座部分(ウォシュレットや操作ボタンなど)とタンクをまとめて「機能部」と呼び、機能部の性能によってグレードが設定されています。
メリット
- 凹凸が少なく、組み合わせ便器よりも清掃性に優れる
- 接合部が目立たない一体感のあるデザイン
- タンク上部の手洗いあり・なしを選べる
手洗いなしではタンクレストイレと同等のコンパクトさ
デメリット
- タンクに貯めた水で清掃を行うため、連続で使用すると水量が足りなくなることがある
- 機能部が故障した際に、便器部分を含めたトイレ本体を丸ごと交換する必要がある
- 貯湯式(温水シャワーに使うお湯を温めて貯めている)なので電気代が高くなる
タンクレストイレ
水をためるタンクがなく、電気を使って水道から直結で水を流すタイプのトイレです。
タンクがなくなったぶん空間にゆとりが生まれ、ローシルエットな便器部分も相まってすっきりとした印象を与えます。
デザインにこだわる方に人気のタイプです。
便座部分(ウォシュレットや操作ボタンなど)を「機能部」と呼び、機能部の性能によってグレードが設定されています。
メリット
- 便器・便座に凹凸がほとんどなく、清掃性に優れる
- 最新の機能を搭載した機種が多い
- 連続で水を流すことができる
- 節電性能・節水性能が高い
- コンパクトかつシンプルな形状により、トイレ空間を広く使うことができる
デメリット
- トイレ本体とは別に手洗いを設ける必要がある
- 水圧の弱い場所(マンション高層階など)には設置できないことがある
- 他タイプと比べて停電時の使い勝手が悪い
- 機能部が故障した際に、便器部分を含めたトイレ本体を丸ごと交換する必要がある
システムトイレ
(トイレに合わせて収納・手洗い器などをつけるリフォーム)
これまでのトイレ全体リフォームでは既存の便器を撤去した後に、床や壁の解体補修・配管の移設工事などの大がかりな改修が必要でした。
一方で、システムトイレでは既存の配管を利用して便器・手洗い器の給排水を行い、配管部分を隠す形でキャビネットやカウンターを設置するため、従来よりも価格を抑えながら短期間でのリフォームが可能です。
弊社取り扱い製品では、レストルーム角に手洗いを設置した「コーナータイプ」、壁面に手洗い器つきカウンターを設置した「カウンタータイプ」、収納付きの「キャビネットタイプ」が選択可能です。
メリット
- セット商品のため、カタログのイメージに近いトイレになる
- トイレ内に無理なく手洗い器を設置できる
- 内装工事を含めて1日で施工が可能
デメリット
- 工事の際に壁の補強が必要な場合がある
- 特にキャビネットタイプでは、もともとのトイレの広さによっては施工できないことがある
- トイレ全体のリフォームになるため、トイレ単体での交換よりも費用が高め
必要な機能を考えよう
大まかにどのタイプのトイレを導入したいかが決まったら、次は必要な機能について考えましょう。
機能によっては10万円以上の価格差が出ることもあり、トイレを選ぶうえで最も重要となってくる部分です。
各メーカーそれぞれ力を入れている機能が異なり、Panasonicでは一部ハイグレードモデルにしか搭載されていない機能がTOTOでは比較的お求めになりやすい価格で搭載されているなど、メーカーごとに特徴があります。
まずは各メーカー共通で力を入れている機能について説明したうえで、それぞれのメーカーにおける特徴的な機能を紹介していきます。
3メーカー共通で採用されている機能
便器の防汚機能
TOTO・LIXILは陶器製の便器にコーティングを施しており、Panasonicは撥水・撥油成分を含んだガラス系素材を使って作られているため、従来のトイレと比べて汚れが固着しずらくなっています。
便器の除菌機能
3メーカーとも薬品を使わずに便器内の除菌を行う機能を採用しています。
LIXILは特に除菌機能に力を入れており、便器鉢内のにおい原因菌99%除去を掲げています。
TOTO・Panasonicの殺菌消毒成分は水道水質基準の範囲内の濃度で作られており、時間が経つと元の水に戻るため環境への負荷が小さく、安全面の心配もありません。Panasonicは一部上位機種のみの搭載です。
オゾン水散布 |
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薬品を使わず、水道水から生成される【オゾン水】で除菌を行い、においや黒ずみの原因となる菌の発生を抑制します。 |
(店頭にてご提案いたします)
ノズルの洗浄機能
3メーカーとも独自の除菌機能を活かしたノズル洗浄機能を採用しています。
Panasonicではノズル洗浄機能は一部上位機種にしか採用されていませんが、多くの製品のノズルがステンレス製で防汚性能に優れています。
オゾン水除菌 |
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水道水から生成される【オゾン水】を使って使用後にノズルの除菌を行います。 ノズルにステンレス素材を採用しており、継ぎ目がないためお手入れが簡単です。 ノズル内部でおしり用とビデ用が切り替わる【クリーンスライド設計】を採用しており、使わない洗浄口が汚れないように保護します。 |
(店頭にてご提案いたします)
便座フタ自動開閉機能
便器内の脱臭機能
3メーカーで採用に差がある機能
空間の消臭機能
TOTO・Panasonicはトイレ本体に空間消臭機能を搭載しています。
LIXILには該当する機能がありませんが、その代わりに便器内のにおい菌除去に力を入れています。
使用後の便器内脱臭機能は各メーカーのほとんどの製品に標準搭載されています。
においきれい |
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TOTOの独自機能【きれい除菌水】を活用し、トイレ空間のイヤなにおいの原因であるアンモニアをフィルターに捕集して脱臭する機能です。 トイレの1日の使用時間を学習し、よく使用する1時間前から作動します。 フィルターは【きれい除菌水】で自動洗浄・除菌されるため、清掃・交換の必要はありません。 |
ナノイーX |
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トイレ使用後、1回につき最大60分間【ナノイーX】という除菌イオンを発生させ、トイレ空間の壁などに付着したにおいを脱臭する機能です。 繊維の奥まで入り込んでにおい物質に直接働きかけるため高い消臭効果があり、汚れの原因となるカビ菌やウイルスの付着も抑制します。 |
利用時の汚れ軽減機能①
トイレ使用時にあらかじめ便器内を汚れにくい状態にする機能です。
各メーカーの便器防汚機能(水になじむ性質)と合わせてより汚れが付着しずらくなります。
TOTOとLIXIL一部製品のみの搭載となります。
プレミスト |
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使用前に自動でミスト(水)を散布し、便器内に水のクッションを作る機能です。 TOTOの便器防汚機能【セフィオンテクト】には水に馴染みやすい性質(親水性)があるため、ミストによって汚れの付着を防ぎ、洗浄時にはミストごと汚れを浮かせて洗い落とすといった相乗効果でお手入れをかんたんにします。 |
鉢内スプレー |
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便座に座ると鉢内スプレーが作動し、便器鉢内に約5秒間ミスト(水)を噴射します。 LIXILの便器防汚機能【アクアセラミック】の特徴である水に馴染みやすい性質(親水性)との相乗効果で便器表面に汚物汚れが固着するのを防ぎ、洗浄時には汚れを浮かせて洗い落とすので、お手入れがかんたんになります。 |
利用時の汚れ軽減機能②
トイレ使用時の便器外への飛沫汚れを抑える機能です。
LIXIL一部製品とPanasonicのみの搭載となります。
Panasonicは特に飛沫汚れ対策に力を入れています。
泡クッション |
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トイレを流すと水面に泡のクッションが張られ、立って用を足される際の飛沫汚れを抑えることによって床や壁からのにおい発生を防ぎます。着水音を小さくする効果もあります。 泡の出が悪くなった時には専用のフォーム液か市販の台所用中性洗剤を補充します。 |
便座の防汚機能
TOTOとLIXILは便座部分に抗菌性の樹脂素材が使われており、より汚れが落ちやすい仕様になっています。
最新のモデルでは3メーカーとも便座部分に継ぎ目がなく、汚れが入り込まないつくりになっています。
お掃除リフト機能
お手入れの際に便座を浮かせることができ、掃除しにくいスキマを簡単にきれいにできる機能です。
LIXIL製品は手動・電動に関わらず便座部分が真上に持ち上がるため特に清掃性に優れています。
パナソニックの一部製品は「スゴピカ素材」による精密な構造によってそもそもスキマがないため、リフト機能そのものが搭載されていません。
3メーカーともそれぞれお手入れの簡単さや使い勝手にこだわりがあり、迷ってしまいますね。
各メーカーの特徴をざっくりと比較すると、LIXILは【除菌・消臭機能】、Panasonicは【便器外への飛沫汚れ対策】、TOTOは後述する【節水・節電性能】に特に力を入れています。
どの機能を重視するかによって先にメーカーを決めるのもおすすめです。
次は節水性能・節電性能のちがいについて見ていきましょう。
節水性能を確認しよう
ご自宅のトイレの1回の使用水量をご存じですか?
目安として、2000年ごろ設置されたトイレだと、「大」で8~10ℓ程度。
1990年ごろに設置されたトイレだと「大」で13ℓくらいの使用水量です。
古いトイレでは大・小の流し分けができないものもあり、その場合常に大量の使用水量が必要になります。
一方で、最新のトイレは3.8~6ℓと少ない水で流すことができ、現在お使いのトイレの洗浄水量によってはトイレを交換することで大きな節水効果が期待できます。
どれくらいお得になるのか比較してみました。
最大で1ヵ月9000円もの節水が可能であることが分かります。
どのメーカーも従来のトイレと比べて節水性能が上がっていますが、特にTOTO製品は平均的に節水性能が高く、中でもネオレスト(床排水)は破格の性能です。
長く使うトイレだからこそ、交換の際はぜひ「節水性能」も確認してみてください。
節電性能を確認しよう
トイレの節電性能に最も影響を与えるのはビデ・おしり洗浄の温水利用時における給湯方法です。
【瞬間式】と【貯湯式】のどちらかに該当するため、まずは2つの違いを見ていきましょう。
瞬間式
電気を使って水を瞬間加熱する給湯方法です。
比較的グレードの高いモデルに採用されます。
温水使用時のみ電気を使うため節電効果が高く、連続使用しても温水を出し続けることができます。また、加熱が瞬間的なために塩素が失われる心配が少なく、雑菌が繁殖しずらいこともメリットです。
貯湯式
温めた水をタンクに貯蔵する給湯方法です。
お求めになりやすい価格のモデルに採用されます。
常にお湯を温めておく必要があるので電気代が高く、連続使用すると水温が下がるなどの弊害があります。また、タンク内で温水を保温し続けるために塩素が失われ、雑菌が繁殖しやすくなってしまうというデメリットがあります。
搭載されている機種の価格が高いこと以外は基本的に【瞬間式】のほうが優れています。
節電を重視する場合は【瞬間式】かどうか確認するようにしましょう。
各メーカーの節電機能比較
各メーカー特有の節電機能です。
年間の平均電気代はLIXIL>Panasonic>TOTOの順であり、節電性能ではTOTOが一歩リードしています。
TOTO/節電機能 |
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【瞬間暖房便座】 「ネオレスト」には、センサーで人の動きを感知し、使用するときだけ便座を温める機能が採用されています。 |
【タイマー節電】 設定した時間帯に自動的に便座のヒーターをOFFにする機能です。 GGシリーズや一部組み合わせ便座に採用されています。 |
【おまかせ節電】 トイレの使用頻度を記録し、使われない時間帯に自動で節電モードに移行します。 GGシリーズや一部組み合わせ便座に採用されています。 |
【ダブル保温便座】 二重の断熱構造で保温性能を高め、余計な電力を使わないようにする機能です。 ネオレストや一部組み合わせ便座に採用されています。 |
LIXIL/節電機能 |
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【常時暖房便座】 機種のグレードに関わらず、常時あたたかい状態をキープする従来型の一般的な便座が採用されています。 |
【ワンタッチ節電】 スイッチを押すとそれから8時間、ヒーターをOFFにする機能です。 LIXILのほとんどすべてのモデルに採用されています。 |
【スーパー節電】 トイレを使用していないときには自動的に便座と温水の温度を下げて節電を行う機能です。 LIXILのほとんどすべてのモデルに採用されています。 |
【省エネ便座】 便座と便座フタの両方に断熱材を採用し、あたためられた便座の熱を閉じ込めて余計な電力を使わないようにする機能です。 サティスSに採用されています。 |
Panasonic/節電機能 |
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【あったか速暖便座】 「アラウーノL150」にはセンサーで人の動きを感知し、使用するときだけ便座を温める機能が採用されています。 |
【保温切タイマー】 「アラウーノS160」にはスイッチを押すと一定時間ヒーターをOFFにする機能です。節電時間は4/6/8時間から選択できます。 |
【おまかせ節電】 「アラウーノV」にはトイレの使用時間を便座が学習し、トイレを使わない時間を判断して自動で節電モードに移行する機能が採用されています。 |
【エコモード】 「アラウーノL150・S160」には便座暖房や温水の温度を4段階で調節できる機能が採用されています。最大のエコモードでは保温電力を27%も削減できます。 |
【保温便ふた】 「アラウーノL150」には二重構造の便座フタが採用されており、あたためられた便座の熱を閉じ込めて余計な電力の消費を抑えます。 |
各メーカー節電機能まとめ
TOTOは「ネオレストRH2W」をはじめ上位モデルの節電性能が優れており、年間の電気代は2000円を切ります。
また、組み合わせ式便座の上位モデル「アプリコット」は3メーカーの製品の中でも特に省エネ機能に優れており、組み合わせ式便器でも高い節電性能が実現可能です。
「ピュアレスト+アプリコット」は価格を抑えつつ節電率の高いおすすめの組み合わせなので、ご検討の方はぜひ店頭にてお問い合わせください。
LIXILは常時あたたかい状態をキープする「常時暖房便座」を採用しているため、他メーカーと比較して電気代が高くなってしまいます。
とはいえ、基本的な節電機能はしっかりと実装されているため、従来型のトイレと比較するとはるかに省エネであることは間違いありません。
省エネ便座を採用したサティスSでは年間電気代を2300円程度、サティスGでは3000円程度に抑えることが可能です。
他モデルでは4000~5000円の電気代がかかります。
Panasonicは「アラウーノL150」の節電性能が特に優れており、TOTO製品に並んで年間の電気代が2000円を切ります。
エコモードを使用するとさらに消費電力を抑えることが可能で、ユーザーの使い心地を考えつつも省エネに特化した機能が満載です。
アラウーノVでは年間4000円程度、アラウーノS160では年間4200円程度の電気代がかかると想定されます。
便器のフチのつくりを確認しよう
最新のトイレは便器内の形状や汚れ軽減機能などによってトビハネ対策がなされているため、お手入れの簡単さで考えると返しがないほうがおすすめです。しかし、立って用を足されることが多い場合や、うまくすわることができない方が利用される場合など、返しがある方が良いケースもあります。
最新のトイレは従来のトイレのようにフチの裏側が空洞で、ザラザラしていて汚れがたまるようなものはありません。
飛び散りや漏れを防ぐ目的であえて返しをつけている商品も多いため、ご利用状況によって選択することをおすすめします。
TOTO
GG・ネオレスト・ピュアレストEX |
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ほとんど返しがなく、お手入れが簡単です。 汚れが見えにくかった死角がなく、サッとひと拭きするだけでお掃除完了です。 |
ピュアレストQR・MR |
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しっかりとした返しがついていますが、従来の便器のような折曲がりやクボミはなく、素材もツルツルのセフィオンテクトなのでお手入れは簡単です。 |
LIXIL
サティスG |
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座面が四角形に近い形になっています。 しっかりとした返しがついていますが、従来の便器のような折曲がりやクボミはなく、汚れがたまってとれないといった心配はありません。 |
サティスS・プレアス・アメージュZ |
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サティスG以外の製品は座面が楕円形です。 こちらはまったくと言っていいほど返しがついておらず、お手入れは非常に簡単です。 |
Panasonic
アラウーノシリーズ |
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パナソニック製品の便器フチには全て返しがついています。 こちら従来の便器のような折曲がりやクボミはなく、汚れがたまってとれないといった心配はありません。 |
いかがだったでしょうか。
機能が盛りだくさんすぎて、なかなかすぐには1つの機種に絞れないかと思います。
でも、毎日使うトイレだからこそ、自分のスタイルに合ったぴったりのモデルを選択したいですよね。
迷ってしまう方はぜひお気軽にご相談ください。
こんなトイレがいいんだけど…という希望を伝えていただければ、価格ごとに最適なトイレをご提案いたします!
床・壁紙同時リフォームのすすめ
トイレは1度交換すると10年以上は使い続けることが想定されます。
便器を外すタイミングでなければ床や壁紙の張替えは難しく、便器を外してみると設置跡に汚れが固着しており、交換した便器がそれを隠せずに汚れが目立ってしまうケースも。
せっかくトイレを新しくするのなら、床・壁もいっしょにリフォームして、すてきな空間にしませんか?
床をクッションフロアで上張り
クッションフロアを既存の床に上張りする場合は、費用も時間も抑えての施工が可能です。 既存の床のスキマ部分をペースト材でならし、凹凸をなくしたうえで施工するので、まるで張り替えたかのような仕上がりになります。 上張りしたクッションフロアの厚みが段差として出てしまいますが、金属かプラスチック製の抑えを使うことで解決いたします。 |
壁紙を張り替えて見違えるトイレに
壁紙を変えるとトイレ空間のイメージが大きく変わります。トイレ全面ではなく、1面のみアクセントとして張り替えることも可能です。 画像はエコカラットプラスを施工した例です。 エコカラットプラスは、土壁のような防臭・調湿効果を備えながら、水拭きが可能でお手入れ性にも優れるおすすめの壁材です。 デザインのバリエーションも豊富なため、理想のトイレ空間を実現できます。 |
手すりを設置する
トイレは一度リフォームしたら10年以上は使い続けることが想定されるため、今後のことを考えて手すりの設置も検討するといいかもしれません。 立ち上がる時に便利な【縦手すり】、つかまりながら移動できる【横手すり】、これらを組み合わせた【L字型手すり】の3種類があります。 手すりは大きな力が加わるパーツなので、 間柱など強度がある部分に設置する必要があります。ご自宅のトイレのどこに設置できるかはスタッフが確認いたしますので、お気軽にお問い合わせください。 |
取付工事について
費用
工事費 【既存品撤去・運搬・処分、新規商品取付】 39,800円~ オンライン見積りの表示価格は工事費込みの値段になっております。 |
工事ごとの所要時間
洋式便器→新規洋式便器 【約3時間】 洋式便器→新規洋式便器 (床・壁・天井変更あり) 【約5時間】 洋式便器→システムトイレ 【約5時間】 洋式便器→システムトイレ (床・壁・天井変更あり) 【約7時間】 和室便器→洋式便器 (床・壁変更の必要あり) 【約2日】 |
工事の流れ
- 養生
[施工部分以外に傷や汚れがつかないように、しっかりと養生を行います。]
- 既存トイレの取り外し
[既存トイレを取り外し、壁や床を傷つけないように慎重に解体します。]
- フランジ設置
[便器を床に固定するパーツを設置します。既存トイレが床排水タイプの場合、必要に応じてアジャスターの設置を行います。]
- 内装施工
[床・壁・天井の同時リフォームをご希望の場合、内装の施工を行います。]
- 新規トイレ取り付け
[トイレ本体の取り付けを行い、配管を接続します。本体設置後にリモコン・紙巻き器・手すりなどのオプションパーツを取り付けます。]
- 動作確認
[止水栓を開け、きちんと水が流れるか、漏水がないか確認します。]
- 取り扱い説明
[取り扱い説明、施工確認を行ってリフォーム完了となります。点検は入念に行っておりますが、万が一不具合が発生した場合のアフターケアもお任せください。工事内容により、最長10年まで保証いたします。]
ここまでご覧いただきありがとうございます。
トイレの施工に関して何かご不明な点がありましたら、どんな些細なことでも気軽にご相談ください。
リフォームのプロが責任をもって回答いたします。